こんにちは!Nです。今日は腰痛について、書いていきたいと思います。
日本人の8割が、一生に一度は腰の痛みを経験すると言われています。腰痛は、レントゲンなどの画像と痛みの関係は乏しいこと、腰痛経験者の47%は明らかな問題が見当たらないことがわかっています。
腰痛には大きく分けて2種類ある事をご存知ですか?原因の特定できる「特異的腰痛」と原因の特定できない「非特異的腰痛」です。
「特異的腰痛」には、脊椎分離すべり症、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症など。「非特異的腰痛」は、ぎっくり腰のようにはっきりとした原因がわからないものです。
腰痛を患っている人の85%は非特異的腰痛と言われています。
つまり「腰痛がある」=「原因がある」とは限らないのです。
日本では腰痛があると、安静にするという慣習がありました。実はこれは、世界的に見ると非常識なのです。世界では、腰痛があってもできるだけ生活や仕事を続け、安静は最小限にするべきだと言われています。
現在では日本でも、腰に痛みを感じてもできるだけベッド安静せず、早期から徐々に活動することが推奨されています(腰痛ガイドライン(標準医療の指針))
また、労働災害で最も多いのは腰痛で、全体の64パーセントに及びます。腰痛の発生が多い仕事として、重量物の上げ下ろし、長時間の立ち・座り作業、介護、看護、車両を運転する仕事が挙げられます。
※厚生労働省「平成28年業務上疾病発生状況(業種別・疾病別)」データより
職場での腰痛の主な原因は4つあります。
①姿勢・動作要因
重量物の持ち上げ、長時間の同じ姿勢、不用意な動作など。
②環境要因
振動を伴う操作・運転、滑りやすい床面・段差、狭く乱雑な空間など。
③個人的要因
年齢や性差、体格と作業空間、筋力やバランス、既往歴や基礎疾患。
④心理・社会的要因
仕事へのやりがい、上司や同僚との関係、過剰労働や心理的負担、仕事上のトラブル。
この4つの要因は密接に関わり、ひとつでもも不具合があると腰痛になるリスクが高まると言われています。
このように腰が痛いというだけでも、原因・要因は様々です。
横になってもうずく痛みや、鎮痛剤を1ヶ月使用しても痛みが改善されない場合はすぐ医療機関を受診してください。
医療機関を受診しても、はっきりとした原因が特定されない時は、過度な安静や痛みへの不安をせず、無理をしない範囲で運動してみてください。
詳しい運動は理学療法協会に載っていますので、こちらを参考にしてみてください。
http://www.japanpt.or.jp/upload/japanpt/obj/files/about/data/handbook03_1804.pdf
参考・引用資料
○理学療法ハンドブックシリーズ③腰痛.公益社団法人日本理学療法士協会
○松平浩(2016)『腰痛はもう怖くない 3秒から始める 腰痛体操』,NHK出版.
コメント