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こんにちは!
科学と心の力で個と組織の豊かな調和と発展を支援する
INNER EYE CONSULTING の大川千秋です。
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こちらのメルマガでは、最新のポジティブ心理学や脳科学を経営やビジネス実践に活かすための知見、日々の気づき、自分らしく生きる生き方のコツをお伝えしていきます。
本日は、前回のメルマガの内容、
「人はBad Newsをシェアした時よりGood Newsをシェアした時の方が関係が深まる」というポジティブ心理学の研究データに基づき、
1on1やチームMTGの冒頭で、お互いの「Good Newsを共有する時間を取る」ことが組織の関係性向上に役立ちますよ、とご紹介しました。
というのも、Good Newsの共有を実際にやってみると感じてくることがあるのですが、
私たち日本人は、
「自分の身に起こった良かったことやポジティブな出来事を人に話す」ということ自体があまり慣れておらず、
「ちょっと自慢ぽく聞こえないかな..」
「自分を誇らしく思ったことなんて考えてみたこともない。共有するのに勇気がいるな..」
と感じる方が意外に多いのかもしれません。
私自身、何か良かったことがあったら「ちょっと聞いて~!」となる方ですし笑、海外に住んでいた時も、友人と会えば「What’s good?」という感じで、挨拶代わりに自然に相手のポジティブな側面を知ろうとするのが普通だったので、特に違和感はないのですが…
そこで、より効果的に、意味のあるものにしていくための実践ポイント
実際にメンバーが「Good Newsを話してくれている時の反応の仕方のポイント」
について触れていきたいと思います。
相手のポジティブな出来事の共有だけでなく、いかに反応するか、も組織の「関係性の質を高める鍵」なんですね。
例えば、
「私、今朝、電車で遠くにいた妊婦さんに思い切って声をかけて席を譲ってみたんです!
とメンバーから共有があったとしします。
このメンバーに取ったら、すごく勇気の要ることだったのかもしれませんし、断られたら恥ずかしいという気持ちを乗り越えた一つのチャレンジだったのかもしれません。
しかしながら、聞く側が
「へー。」「あー。まぁね。」
という程度の質素な反応だったとしたら…どうでしょうか。
「うっわっ!恥ずかし!!やっぱ話さなきゃよかった!」となり、二度と話さないと決めてしまうかもしれません。なんとなく想像つきますよね。
しかしながら、悪気がなくても、聞き下手という方はいらっしゃるんですね。
単純に、どう反応していかわからない。
そんな時に役立つのが、ポジティブ心理学のフレームワーク、
「ACR=Active and constructive responding」です。
日本語では「積極的建設的反応」と訳され、コーチング研修などで活用されているので、ご存知の方も多いと思いますが、今一度おさらいです。
ACRは、「相手のGood Newsに対する反応」をまとめたもので、心理学者のシェリー・ゲーブル博士が提唱したものです。ACRでは、下記の2つの軸で反応の仕方を整理しています。
積極的/消極的=「関心/無関心」
建設的/破壊的=「ともに喜ぶ/喜ばない」
例えば、先ほどの例
「私、今朝、電車で遠くにいた妊婦さんに思い切って声をかけて席を譲ってみたんです!」
でいくと、
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■消極的で破壊的(Unhappy for)
関心もなく喜びもしない。なんなら相手の会話を無視して自分の話題に変えてしまうパターン。
「へー。あ、そういや僕、今朝電車でね….」
4つの中で一番望ましくない反応の仕方です。普段の何気ない会話でも、「私の話、聞いてる?」と不信に感じさせてしまう反応ですので注意です。
■消極的で建設的 (Happy for)
一応、ともに喜んでくれますが、あまり関心はない。
「それは良かったね。はい、では次ooさん…」会話がすぐに終了するイメージ。
全く物足りないですね~。共有する意味が見出せません。
■積極的で破壊的(Unhappy with)
関心は持ってくれるのですが、皮肉っぽい反応で、ネガティブな返しをする。
「え?、ってことはいつも妊婦さんのこと無視してるの?信じられない!」
せっかくの良いニュースに対する雰囲気も台無しになり、相手との関係性が萎縮していきます。
■積極的で建設的(Happy with)
これが一番目指したい反応です。相手の話に関心を持ち、ともに喜ぶ。相手に十分に経験を話してもらい、受け止めます。
「あら、それは助かっただろうね。」「いつもより思い切って勇気が出たのはなんで?」
「その後妊婦さん、どんな顔していた?」などなど、
相手の行動や思考に関心を示すことで、さらに相手の価値観や大切にしていることが見えてくるのと同時に、本人の「受け止めてくれた」「バカにされなかった」という安心感覚が心理的安全の創出にもつながり、本人のポジティビティ向上にもつながっていきます。
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また、本人のポジティビティが向上すると→自己肯定感や創造力アップにつながり→パフォーマンス向上へもつながっていきます。
この何気ない「反応の仕方」が、相手のパフォーマンスの向上にまで繋がるなんて、人の心って本当に面白いですよね。
自分にとっては大したことのない出来事でも、相手にとってどんなインパクトがあることだったのか。言葉の裏側にある気持ちを理解することは、人間関係の向上に欠かせない「エモーショナル・インテリジェンスの向上」にも役立ちます。
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そしてさらに、組織運営だけでなく、実は採用面接でも使える知識なんです。
面接官は限られた時間の中で、目指す人物像だったり自社のアピールだったり、話したいことがたくさんあるのですが、
売り手市場で優秀人材の確保が難しい昨今、
「求職者は限られた面接時間の中で、(自分が)話したい話を、伝えたい通りに、伝えられた(聞いてもらえた)」と感じる企業を好む傾向がある」
というデータもあります。
以前私は、楽天(株)にて採用面接官研修を担当していたこともあるのですが、
「面接官の反応の仕方」も承諾率をアップさせる重要なポイントとしてお伝えしていました。
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もちろん、子育てや家族との関係性向上にも役立ちます。
ちなみに私の母は、私のGood Newsへの反応がすこぶる苦手です。
以前に、私が海外のポジティブ心理学本の翻訳に一部参加し、名前がクレジットとして載った際、「聞いて~!」と満面の笑みで報告したら、
「へー。、、、、」無言。そして無表情。(消極的・破壊的)
でした。その場は一瞬にして凍りつきました笑
さらに旦那は、
「おお良かったな、でも一部だろう、自分の名前で本くらい出せよ!」と必ず何か皮肉を言ってきます。(積極的・破壊的)
わけも分からず、心から「よかったねぇ~」喜んでくれるのは3歳の娘くらいかもしれません笑
意外な話、Good Newsを喜んでくれない人の中には、「嫉妬」という感情が絡んでいる可能性もあります。(これはまた詳しく取り上げます)
しかしながら一方で、純粋に、どうしても他人の出来事に興味を持てなかったり、嘘でも喜べない(むしろそんな自分に悩んでいる)方がいるのも事実です。
次回は、そんな方にも役立つ、「効果抜群!共感力を高めるために日々実践できる簡単マインドフルネスワーク」をお伝えしていければと思います。
いかがでしたでしょうか。
よければ皆さんも是非、今日から実行してみてくださいね。質問や感想などもお待ちしています。
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